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中学校向け教材 導入事例

教材を導入された先生方の声を紹介しています。
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2017
技術分野の教科の本質を味わうことができる教材
静岡大学教育学部附属静岡中学校 教諭 本部康司先生

導入のきっかけ

中学校技術・家庭科(技術分野)で必修の内容として、「情報に関する技術」があります。”もの”をあつかうことが技術分野の教科の本質であることは理解していても、これまでは「情報に関する技術」をどのように教えていくべきか悩む毎日でした。そんなとき、四国の大学附属中学校でアーテックロボのスタディーノ基板を使用した授業実践を参観させていただきました。子どもたちがアイデアを共有し、それぞれが理想に向かって操作している姿は大変衝撃的でした。今まで実践してきた教材より、思考力・判断力・表現力を育むことができると確信しました。

音や光センサーを利用して朝カーテンを開け、夜になるとカーテンを閉めるシステム。

授業での使用方法と学習に効果的だった点

平成28年度の授業では、「センサーを使用して、他者の生活を便利にするシステムづくり」を実践しました。

使用者を「他者」に設定した理由は、自分以外の誰かのために”もの”をつくることで自分たちのためにつくられている”もの”の存在やそこに込められた工夫がより見えてくると考えたからです。

生徒たちは、それぞれが設定した「他者」のために様々なシステムを製作することができました。うまく動作しないときには、一台のパソコンの画面を食い入るように見ていたり、回転数を変えるために歯車を組み合わせたり、想像通りに動作したら歓声が上がったりする姿があり、この教材のすばらしさを子どもたちと共に味わうことができました。まさに、子どもたちの学ぶ意欲を駆り立てる教材の一つであると思います。

赤ちゃんが泣いたら、あやす動きをして泣き止ませるシステム。

全国の先生方におすすめするポイント

アーテックブロックを使用することで、アイデアを実現させようと思考を深めることができるところです。また、失敗したり、新たなアイデアが思いついたりしたら、ばらして作り直すことができることも魅力の一つです。もっとこうしよう、こんな感じにしたらどうかと仲間と対話をしながら、アイデアを共有し、実現していく過程を存分に味わうことができます。

また、スタディーノ基板と各部のセンサーやモーターが有線でつながっていることもプログラム学習を深める一助となっていると思います。詳しいシステムはわからなくても、制御基盤が命令を処理して、各部品に命令を送っていることが一目瞭然なのです。そこから、新たな疑問が生まれ、学びが進んでいきます。音や光、動きを自分たちで決めていくことができるため、自然と”もの”に対する愛着がわいていきます。まさに、技術分野の教科の本質を味わうことができる教材であると言えるでしょう。

赤ちゃんが飲むミルクを冷まして、適温になったら知らせるシステム。 授業で生徒たちが作ったシステムを
動画で見ることができます
(YouTubeが開きます)
「なぜ」を考える教材
 
滋賀大学教育学部附属中学校 教諭 宮内 稔先生

授業での使用方法

中学校の生徒たちに、二足歩行ロボットの組み立てとプログラミングを行わせました。

「ロボットを動かすぞ。しかも二足歩行!」と話してスタートした「情報に関する技術」の授業。生徒達は「やった!」「かっこいい!」と大喜びでした。しかし、以外と寸胴で短足、しかもがに股という姿に「かわいい」という声と「ぶさいく・・・」という両論が飛び出しました。しかし、そのブサカワいい二足歩行ロボットが、生徒達の思考に大混乱を与えることになります。

生徒たちは「思い通りにならない」体験を通じて、「考える」学びを身につけてゆく。

「なぜ」を考える教材

生徒には、予備知識としてコンピュータやアクチュエータ、スクラッチの使い方などの基本的なことを教えているのみでした。「モーターで足を動かせば歩くに決まっている」と単純に考えていた生徒達からは、「それじゃ、試しに直立の姿勢から、右足を上げてバランスをとらせてみようか」と課題を与えたとたん、右からも左からも「わからない」「うごかない」「思った動きと違う」という声が一斉に飛び交いました。

関節の数が限られているロボットは思うように動いてくれません。電源を入れたとたんに倒れるロボット、つま先を上げたいのにバレリーナのようにつま先立ちになるロボット、まるでだだっ子のように机の上でばたつくロボット。同じ目標に向かっているのに、思うように動いてくれず、動きも千差万別です。

昨年までは、グループで 1台のロボットで、「ライントレーサー」を製作、プログラムすることで課題解決を実施していました。しかし、グループ内に取り組みへの温度差があるため、できる生徒に任せっきりにして、時間を無駄にしてしまう生徒もいました。

そこで今年度は、ひとり人 1台のコンピュータを設置して取り組んでみました。当初はプログラムをコピーして「できあがり」としてしまう生徒が出てくるのではと心配していましたが、「わからない!」と言いながらも目の前のロボットとにらめっこして、「なぜ、この子は言うことを聞いてくれないの?」という問いに、「言うとおりに動いているんだよ。言い方(プログラム)が悪いだけ。どうすれば目的の動きになるのか、よく考えて。」というやりとりが繰り返されます。

実は、「思った通りにならない」というところにこのアーテックロボの面白さがあります。

「情報に関する技術」の時間は、答えが画一的です。プログラムを提示してやれば、誰でも同じ動きをさせることができます。「0と1」とまではいわないものの、「誰でも効率よく、同じことができる」のがコンピュータをこれほど普及してきた理由の1つです。

しかし、中学生にプログラムや制御を学ばせるのに最も大切なのは、どうしたらいいのかを「考える」ことだと思います。結果を導き出すための「過程を考える」のです。

プログラムは3つの型(順次処理型、条件繰り返し型、条件分岐型)の組み合わせです。しかし、その組み合わせ型は無限であり、同じ動きをさせるにしても、そのプログラムは異なる場合があります。自分の考えをプログラム言語で表現し、思った通りの動きを再現させるなかで「考える」力がついてくるのです。

同じパーツを使用したロボットでも、生徒によって姿も動きも異なるものになる。
中学校技術科全国大会研究授業での実践
旭川市立春光台中学校 教諭 舘山朋宏先生

授業での使用方法

第55回全日本中学校技術・家庭科研究大会 旭川大会
第68回北海道地区技術・家庭科教育研究大会 旭川大会

上記 2大会における技術分野・内容D「情報に関する技術」の研究授業として、アーテックロボを活用して授業を行いました。研究主題・副主題の達成を目指し、題材名を「計測・制御によって事故のない自動車を開発しよう」に設定。授業の中でアーテックロボを活用してトライ&エラーを繰り返しながらプログラミングを行い、様々な視点から評価・活用し、それらの学んだ技術がどのように生活に活かされているかを学ぶ学習を行いました。

フローチャートを考え、条件分岐をプログラム化していくことで「計測と制御」を学習する。

アーテックロボを使用した感想

授業中におけるマシントラブルは少なく、扱いやすいロボットであるという印象を持っています。パソコン上でのプログラムの動作環境についてはパソコンとの相性の問題があると思いました。動作環境については、教室内の明るさ、走行コースの条件を一定にすることに難しさを感じました。

学習に効果的だった点

比較的敷居が高いと思われるロボットを利用した計測・制御の授業において、アーテックロボは自由度が高く比較的簡単に生徒たちが取り組むことができ、学力や技能にとらわれずにとても意欲的に課題に臨んでいました。

さらにトライ&エラーを繰り返す中で、生徒たちは学ぶ喜び、考える喜びを感じていました。

全国の先生方におすすめするポイント

スクラッチベースのプログラミング言語は視覚でわかりやすいので、生徒たちが取り組みやすいと思われます。
フローチャートからプログラムの作成に移行しやすいと思われます。
ロボットの組み立ての自由度が高く、センサーの追加も容易なため、授業の展開の幅が広がりやすいと思われます。

2016
ライントレーサーで制御の基礎を学ぶ
滋賀大学教育学部附属中学校 教諭 宮内 稔先生

授業での使用方法

最初に4人で班を構成し、1台のライントレーサーを作成し、センサーコンピューターアクチュエータの関連を理解させます。続いてセンサーの感度、左右のタイヤの回転時間などを各班で検討し、コースにチャレンジさせました。プログラムの「何が原因」で「結果」(コースアウト、タイムの長短など)が決まるのかを考えることにより、プログラムの修正実行と自分たちで積極的に取り組めるようになりました。

ステップアップとしての活用

さらに、班で提供されているブロック、センサー、アクチュエータを組み替えさせて、班で「どんなものができるだろう」と検討し、班で考えたとおりの動きができるかを実行します。車体のデザインはブロックを組み替えることで自由に行え、複数のセンサーを活用することにより、「この動きはお掃除ロボットと同じ ! 」「工業用ロボットにも活用できる?」とステップアップしたプログラムの変更、デザイン変更に取り組ませることができます。

アーテックロボを使用した感想

制御の学習に取り組むにあたり、ネックになるのがコストです。1人1作品で取り組むと2,000円~3,000円は軽く超えてしまいます。また、プログラム言語だけの学習では、制御の学習になりません。

アーテックロボを活用することにより、プログラムによるアクチュエータの制御が学べ、生徒自身が自由にテーマを設定してプログラムの変更、センサー、アクチュエータを変更して取り組めるのがよい点と考えています。プログラムの基本である3つの形(順次処理、条件くり返し、条件分岐)をブロックプログラミングソフトにより視覚的に学ぶことができ、それと連動させるセンサー、アクチュエータの組み合わせで自由に課題設定ができます。

2015
アーテックロボを使うことで簡単に身に付く
論理的な対話力・思考力・問題解決能力
奈良教育大学附属中学校 教諭 葉山泰三先生

授業での使用方法

2人1組でグループをつくり、赤外線フォトリフレクタを使った障害物を感知して止まるライントレースカーのプログラミング学習を行いました。さらにサーボモーターを使い、障害物を排除するブロックアームを作成。A3 サイズの用紙の上をライントレースし、紙コップの上に置かれたスポンジを落とすコンテストを実施しました。コンテストの後には、作成したロボットの工夫した機能や機構についてのプレゼンテーション発表を行いました。

紙コップの上のスポンジを落とすライントレースロボ。

学習に効果的だった点

2人1組でロボットを扱わせることでディスカッションが生まれ、論理的な対話力・思考力・問題解決能力が身に付きました。ブロックの形状がシンプルで、構造改良の試行錯誤が容易なのも創造力の育成に効果がありました。男女を問わず、制御に苦手意識を持っている子どもにも非常に高い教育効果が見られたほか、コンテスト形式にすることで制御の技能を楽しみながら取り組めたと考えます。最新の科学技術について子どもたちの見識を深めることができました。

生徒たちの作例

全国の先生方におすすめするポイント

他社海外メーカーの制御教材よりも低コストで入手でき、教育現場の意見に即した教材になっている点がよいと感じます。国内にメーカーがあることで大学や中学校の現場に合った教材改良が容易にできます。さらに学校とメーカーとの協力体制がとりやすく、公立中学校でも共同研究が気軽に行いやすいのも利点でした。

(共同研究) 奈良教育大学 教授 谷口義昭先生

ロボット学習は、①丈夫な構造、②力の伝達・動く機構、③作業手順を命令するプログラミング、それぞれの知識と技能を習得する技術の総合的な学習です。このアーテックロボ教材を用いることでロボット学習を効率よく行うことができます。この教材が全国の学校で普及することを強く望みます。